S&P500 とナスダックが下げ止まりの兆しを見せ、市場では「一旦売りは終了した」との声が出ています。

特に “マグニフィセント・セブン(Mag7)”のうち Google を除く6銘柄が反発し、マーケットを牽引しました。

BMOのシライフ氏も「大型テクノロジー株が引き続き市場をリードし続ける」とコメント。

しかし同時に、市場全体としては“安心しきれない”環境が続いています。

主要指数の動向とセクター別の強弱

前日の米株市場は、指数ごとにまちまちの展開となりました。

主要3指数

  • ダウ平均:-25.52ドル(-0.53%)
  • S&P 500:+10.18(+0.15%)
    →日中に昨日の終値を割り込んだ場面ではしっかり買いが入り、底堅さを示す。ただし、
    50日線割れ後の戻りで、前回高値を超える力があるかは不透明。
  • ナスダック:+136.31(+0.60%)
    →反発したが、安寄りしており強さは限定的。ローソク足形状もまだ弱め。

Mag7の動き

銘柄 動き
Microsoft +1.5%
NVIDIA (NDIA) +2.1%
Apple +0.4%
Meta +0.4%
Amazon -0.8%
Google -0.3%

GoogleとAmazonが弱含みも、他5銘柄がしっかり反発。

セクター別:強弱が鮮明

  • 強い:エネルギー、テクノロジー
  • 弱い:通信、金融
    →金融は特に軟調。
    JPモルガン(-1.5%)、Visa(-1.8%)、PayPal(-3.5%)が下落。

金融政策:タカ派発言が連発

金利は小幅に上昇。

  • 10年債利回り:4.14%
  • 2年債利回り:3.61%

資金需要(政府)は多い一方で供給が少なく、株価の重しになる可能性も。

連銀総裁の発言(いずれもタカ派)

● ローガン(ダラス連銀)

  • 「12月の利下げ支持は困難」
  • インフレは高すぎ、2%回帰に時間がかかる
  • 労働市場の鈍化は認めつつも、“まだ引き締めが必要”

● シュミット総裁

  • 利下げ反対姿勢を継続
  • FRBはバランスシート縮小を継続中
  • 労働市場よりインフレを重視

● カシュカリ(ミネアポリス連銀)

  • 先月の利下げに反対していたと明言
  • 元ハト派だが、現在はFRB内でも最もタカ派的な存在

結論:複数の総裁が利下げに否定的で、インフレへの警戒を崩していない。

個別銘柄トピックス

  • Micron(マイクロン):+5%
    韓国メーカーがメモリー価格を60%引き上げとの報道で急騰。
  • DoorDash:+6%
  • Super Micro Computer:大幅上昇
  • Oracle(オラクル):+3.6% 反発
  • Cidara Therapeutics(CDTX)
    メルク買収報道で株価 107ドル → 217ドルの2倍
  • Virgin Galactic:+8%
    コスト削減で赤字縮小を好感。年125回の飛行、年収入4.5億ドルの長期モデル説明が材料に。
  • Warner Bros Discovery:+3%
    Paramount、Skydance、Netflix、Comcastが買収提案との報道。
  • Nu Holdings(NU):+2%
    顧客+430万人、アクティブ率83%、売上+41%の好決算。
    ブラジルETFは史上最高値を更新。

不吉なサイン:市場の“陰り”

市場は反発したものの、注意すべきシグナルが点灯。

① ヒンデンブルグ・オーメン再点灯

11月13日に点灯。
ハイテク偏重のポートフォリオは警戒が必要というサイン。

② マージンデット(信用買い残)ピーク感

過去の暴落局面に似た水準が見え始めており、
将来的に大きな下落リスクも示唆。

来週の注目イベント:波乱も?

来週は重要指標・決算が集中。

  • 火曜(寄り前):Home Depot
  • 水曜(引け後):NVIDIA
  • 木曜(寄り前):Walmart

さらに、トランプ大統領が牛肉・トマトの関税引き下げ命令に署名。
政権の焦りとも評され、市場に不安感を与える可能性。

総括:今は“静かな海”だが、沖には嵐の気配

S&P500・ナスダックは一旦反発し、売り圧力は和らいだように見える。
しかし…

  • 連銀総裁のタカ派姿勢
  • 上昇する金利
  • ヒンデンブルグ・オーメン点灯
  • 信用買い残の過熱

これらは「まだ危険は去っていない」ことを示す材料。

今の市場は、嵐が去った後の静かな海一見穏やかだが、沖には強い潮流と不吉な雲が残る。

来週の指標・決算(特に NVIDIA)が次の大波になる可能性もあり、今は“様子見・日柄待ち”が妥当な局面と言える。