2024年12月3日(米国時間)の米国株式市場は、利下げ観測の再燃を追い風に、主要指数が揃って上昇する力強い動きを見せました。

特に小型株のラッセル2000、AI関連株、小売・アパレル関連銘柄が市場を牽引しており、投資家心理は再びリスクオンへと傾きつつあります。

一方で、好決算にも関わらず大きく売られる銘柄もあり、相場の難しさと流動性の偏りが意識された一日でもありました。

市場全体の動きと投資家心理

感謝祭明け最初の週の取引は、主要指数が揃って上昇して終えています。

指数 終値変動
ダウ平均 +0.98%(+466.46ドル)
S&P 500 +0.45%
NASDAQ +0.31%
ラッセル2000(小型株) +1.7%

特にラッセル2000の強さが目立ち、小型株へ資金が流れ始めていることが分かります。これは、利下げが実施される可能性が高まり、資金がリスク資産へ向かっているサインと捉えられています。

市場参加者の間では、「サンタクロースラリーがいよいよ始まったのでは?」という期待感が急速に高まっています。

VIX指数(恐怖指数)は16まで低下し、市場が安定していることを示しています。

金利と経済指標が上昇を後押し

今回の株価上昇を支えた最大の要因は、利下げ期待の高まりです。

11月のADP雇用者数が 予想外に -3.2万人 となり、市場予想の +0.5万人を大きく下回る弱い結果となりました。

その結果、金利は低下傾向へ。

指標 結果
10年債利回り 4.05%
2年債利回り 3.48%(3.5%割れ)

さらに、ISM非製造業指数は52.6(予想52.0)と「悪くない」結果でしたが、サービス分野の指数が2022年から10ポイント以上下落していることが懸念材料として指摘されています。

関税と政府閉鎖のリスクも引き続き意識されています。

総じて、「景気は減速しているが、利下げには十分な状況」であり、投資家にとってはポジティブに受け止められました。

AIと小売が市場を牽引

今回の相場で最も存在感を示したのは、AI関連と小売・アパレルです。

決算を通じて明確に強さを見せる企業には、積極的な買いが入りました。

企業 株価 ポイント
Marvell(MRVL) +6% 売上成長率36%、AIデータセンター収益が急伸
Cloudflare +0.2% 決算クリアも材料出尽くしで小動き
Salesforce 一時 +5% 通期ガイダンス良、強気継続
American Eagle +15% 価格競争力のあるアパレル、需要回復
Dollar Tree / Five Below +3% ほか インフレ環境で強さ発揮

特にオフプライス(割安小売)が強く、消費者の行動変化が数字に反映された形です。

好決算でも売られた銘柄

一方で、決算が好調であるにも関わらず売られた企業が複数存在しています。

市場の期待の高さと資金の偏りが示された場面と言えるでしょう。

企業 株価 コメント
Pure Storage(PSTG) -26% 決算クリア、見通し引き上げでも急落
Snowflake(SNOW) -7%〜-10% 成長率28%、だが売られる

明確な理由は示されておらず、「相場の癖」として受け取る投資家も多い状況です。

注目すべきその他の動き

  • ドル円:155円17銭付近、円高方向へ
  • ビットコイン:9.3万ドル(約1443万円)まで回復
  • VIX指数:16
  • テスラ:+4%、ロボティクス関連で買い

ビットコインが株式市場の上昇に悪影響を与えず、むしろ支えとなった点は安心材料です。

まとめと今後の注目点

今回の米国株市場は、利下げ期待が買いを呼び込み、AIと小売が中心となって上昇しました。

小型株へ資金が集まり、市場全体としては「サンタラリー入口」に立っている可能性が高いと言えます。

ただし、好決算でも売られる銘柄が多い点から、

個別銘柄の選定難易度は高く、選別相場が続く と考えられます。

今後の焦点は以下:

  • 利下げタイミングの明確化
  • AI資金流入継続
  • ホリデー需要の強さ
  • 円高トレンドの動向

市場は今、風が吹き始めた山道の登り始めに似ています。

勢いと期待が加速すれば、一気に頂上(年末高値)へ向かう可能性があります。