今週は感謝祭(サンクスギビング)の影響で短縮取引となり、木曜は休場、金曜は半日取引(13時まで)。そのため、実質的には月曜の値動きが週全体を左右する重要日となりました。
1. ハイテク株が牽引し、市場は急反発
この日の米国株市場は強い上昇を見せました。特徴的なのは、
ハイテク株だけが極端に強い
という点です。
全体としては「売られすぎからの反発」という側面があるものの、やや急ぎすぎた戻し方にも見える展開でした。
主要指数の動き
- ナスダック:+2.65%(+591.20) → 22,864
- S&P500:+1.56%(+103.17) → 6,706
- ダウ平均:+0.52%(+237.63) → 46,483
セクター別では、
- 強い:テクノロジー(+2.3%)、裁量消費財、通信
- 弱い:生活必需品、エネルギー、不動産
典型的な「ハイテク集中上げ」で、市場全体の底堅さというより“偏った強さ”が目立つ形でした。
2. 個別銘柄:ブロードコムが一人勝ち/利下げ期待が追い風
この日の主役は ブロードコム(AVGO) でした。
- ブロードコム:+10.6%
- AMD:+5.7%
- マイクロン:+7.7%
- ラムリサーチ:+5.9%
- Google(アルファベット):+6.2%
→ 新AIモデル「Gemini 3」への期待も影響
半導体・大型ハイテクが市場全体を引き上げる形。
利下げ期待が市場を押し上げた
ウォラーFRB理事が12月の追加利下げの可能性に言及。
市場はこれを素直に好感し、金利は低下。
- 10年債利回り:4.04%
- 2年債利回り:3.51%
金利低下は特にハイテク株に追い風。
その効果がそのまま指数の急上昇につながりました。
3. 今週の注目イベント:PPI・小売・耐久財
今月は重要指標であるCPI(消費者物価指数)の発表がないため、
市場は PPI(生産者物価指数) に強く反応すると予想されます。
その他の注目指標:
- 小売売上高
- 耐久財受注
などが控えており、短縮取引週ながら材料は多めです。
4. 感謝祭トレード:今年も来るか?
昔からの有名アノマリーとして
「感謝祭前に買って、感謝祭後に売れば数%儲かる」
という“感謝祭トレード”があります。
水曜あたりから資金が入りやすく、今年もこの動きが出る可能性があります。
5. テクニカル分析:50日移動平均線が分岐点
現在、市場は非常に重要なテクニカル局面にいます。
主要指数すべてが「50日移動平均線」にタッチ
ダウ・S&P500・ナスダックの3指数が揃って50日移動平均線に接触。
ここは、教科書的には次の分岐点です:
■ シナリオA:ここで売られて下落
→ 典型的な戻り売りポイント
■ シナリオB:突破して上昇
→ 一気に買いが入り、トレンド転換の可能性
現在の急反発が
- デッドキャットバウンス(はね返り)なのか、
- 本格的な上昇トレンドの始動なのか、
判断は PPIの数字 と 翌日の値動き(50日線超え) にかかっています。
総括:ハイテク限定の上昇、利下げ期待頼みの相場
今回の反発は、
- 市場全体が強くなったというより
- ハイテクだけが爆上げした“偏った上昇”
- 支えているのは 利下げ期待だけ
という、やや危うい構造です。
50日線を突破できれば勢いが出ますが、
利下げ期待がしぼんだ瞬間に下方向のリスクも再燃します。
まだ「強気相場入り」は判断できず、
引き続き注意深い観察が求められる局面です。
【比喩で理解する:今日の相場】
嵐の後の波打ち際。
大波(大幅下落)が引いた後、一時的に小波(急反発)が戻ってきた状態。
この小波が“満潮”(強い買いトレンド)への前兆なのか、
それとも次の“引き潮”(戻り売り)の始まりなのか…。
投資家たちは「波の高さ(50日移動平均線)」をじっと見つめている段階といえます。